働き方改革・テレワークのメリット、デメリット

2017年10月12日

安倍政権でも最重要課題と位置付けている「働き方改革」の一つに「同一労働同一賃金」を推進しており、「36協定」の見直しや、「テレワーク」「フレックスタイム制」の導入を通じ、働き方を多様化する考えです。
今回は、その中で「テレワーク」について紹介させていただきます。

働き方改革について-テレワーク
1、テレワークとは

テレワークとは「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)」の総称です。ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方の1つであり、インターネットなどの ICT を利用することで、本来勤務する場所から離れ、自宅などで仕事をする事が出来ます。
ワーク・ライフ・バランスの向上により育児・介護等を行う従業員でも働く事が出来るだけでなく、営業職など所属オフィス外での業務が多い職種にとって有効です。

2.メリット とデメリット

<メリット~テレワークを推進する理由>

勤務時間の削減と交通緩和
自宅で作業が出来れば、通勤ラッシュによる混雑で電車が遅延したり、人身事故が起きたりする可能性が減ります。また、通勤時間を作業に充てる事ができます。

人材の確保
育児に専念している主婦(主夫)、家族の介護従事者、病気や怪我で通勤が困難な方など、働きたくても働けない人が自宅で作業できます。

住む場所を選ばない
通勤がない為、住む場所がオフィスの場所に左右されなくなります。そのため、オフィスから遠方に引っ越すことがあったとしても、退職する必要がありません。パートナーの海外勤務等でも仕事を継続する事が可能です。

<デメリット>

仕事と家の境が曖昧になる
自宅での作業がメインになり、仕事と家の境が曖昧になるため、仕事に対する意欲低下や業務怠慢に繋がりやすいです。

コミュニケーションの減少
情報通信技術が発展したとはいえ、コミュニケ ーションの減少は避けられません。二人以上での作業を必要とする場合、コミュニケーションの減少により作業効率の低下に繋がります。

信頼感の低下
何をしているかわからない事とコミュニケーシ ョンの減少により、信頼感が低下し、チーム内に不信感が生まれます。


以上の事から、テレワークはメリットも大きいですが、課題もたくさんあります。
そのため、テレワーク制度を制限する企業もあります。デメリットを小さく出来れば、現状で働きたくても働けない人が働けるような社会が出来るかもしれません。





執筆陣紹介

SATO社会保険労務士法人
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