「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」の公表について
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【5分で納得コラム】 今回のテーマは「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」の公表についてです。
内容
「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」の公表について
1. はじめに
2025年2月4日に国会に提出された令和7年度税制改正に係る「所得税法等の一部を改正する法律案」において、防衛特別法人税が2026年4月1日以後に開始する事業年度から課されることとされていました。当該税金に関して、企業会計基準委員会から「防衛特別法人税の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)が公表されましたので、概要を紹介いたします。
2. 会計処理及び開示
(本公開草案第6項、第7項、BC7項、BC12項)「防衛特別法人税」とは、「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法」(令和5年法律第69号)の規程に基づく税金をいいます。
防衛特別法人税に関する会計処理及び表示については、地方法人税と同様に行うものとして、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税当に関する会計基準」(以下「法人税等会計基準」という。)の定めに従うことを提案しています。これは、防衛特別法人税は、法人税額から基礎控除額を控除した額を課税標準として課すこととされており、法人税に対する付加税という点において、地方法人税と共通の性質を有していると考えられているためです。
3. 税効果会計に関する会計処理
(本公開草案第8項、第9項、BC8項)防衛特別法人税の取扱いについて、次のとおり定めることとしています。
(1)防衛特別法人税が地方法人税と共通の性質を有していることを考慮し、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率に関する定めにおいて、防衛特別法人税については、地方法人税と同様に取り扱うものとして、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(以下「税効果適用指針」という。)第46項の定めに従うこととした。
(2)また、防衛特別法人税は法人税に対する付加税であるため、法定実効税率(税効果適用指針第4項(11))については、地方法人税率と同様に防衛特別法人税率を考慮して算定することとした。
4. グループ通算制度を適用する場合
(本公開草案第10項~第12項、第14項~第17項、BC9項~BC11項、BC13項~BC16項)(1)会計処理及び開示
グループ通算制度を適用する場合においても、地方法人税と同様に行うものとして、実務対応報告第42号「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(以下「実務対応報告第42号」という。)の定めに従うことを提案しています。個別財務諸表において、防衛特別法人税に係る通算税効果額は、当事業年度の所得に対する防衛特別法人税に準ずるものとして取り扱うことを提案しています。
また、表示及び注記事項については、以下のものが地方法人税又は地方法人税に係るものと同様に行うものとして実務対応報告第42号の定めに従うことを提案しています。
- ・ グループ通算制度を適用する場合における、防衛特別法人税に関する表示及び注記
- ・ 個別財務諸表における、防衛特別法人税に係る通算税効果額に関する表示
- ・ グループ通算制度を適用する場合の連結財務諸表における、防衛特別法人税に係る繰延税金資産及び繰延税金負債に関する表示
- ・ グループ通算制度を適用する場合における、防衛特別法人税に係る税効果会計に関する注記
(2)税効果会計に関する会計処理
防衛特別法人税に係る税効果会計に関する会計処理については、地方法人税と同様に取り扱うものとして、実務対応報告第42号の定めに従うことを提案しています。
また、税効果会計に関する会計処理における防衛特別法人税に係る通算税効果額の取扱いについては、通算税効果額のうち地方法人税に係るものの取扱いと同様に実務対応報告第42号の定めに従うことを提案しています。
5. 適用時期
(本公開草案第18項、BC17項)防衛特別法人税は2026年4月1日以後に開始する事業年度から課されることから、2026年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することが予定されています。
6. まとめ
防衛特別法人税に関する会計処理や表示、税効果会計は地方法人税と同様に取り扱うことが当面の取扱いとして提案されております。
なお、本公開草案は2026年1月20日(火)までコメントを募集しております。
(参考)企業会計基準委員会HP
https://www.asb-j.jp/jp/project/exposure_draft/y2025/2025-1120.html
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