【シリーズ連載】KPI・KGI分析ができる会計システムとは?

2021年2月20日

経理のプロが選ぶ会計システムはなにが凄い?
第5回「KPI・KGI分析ができる会計システムとは?」

多くの企業の経営改善を行ってきた、バックオフィスや管理部門の実務のプロ集団「株式会社RSTANDARD」。その代表の清水氏が、様々な会計システムを使ってきた中で、「使える会計システム」の条件をシリーズで語るコラム企画。

ZeeM_KPI_KGI

KPIとは何か?

KPIとは、Key Performance Indicatorsの略である。日本語に翻訳すると「重要業績評価指標」といわれる。KPIを設定する目的は、戦略経営における「重点業績指標の進捗をいち早く把握すること」で、軌道修正を検討する指針となる。

KGIとは何か?

近年、KPIに加えKGIの重要性が着目されている。KGIとは、Key Goal Indicatorの略である。日本語に翻訳すると「重要目標達成指標」と呼ばれる。 KGIは戦略経営上の最終目標であり、 KPIは中間目標となる指標と位置付けられる。

激変の経済環境下において、経営課題の早期発見と早期解決は企業経営にとって重要性が増しているため、KPIやKGIの設定を検討している企業が増加している。

KPI・KGIの具体的な事例とは?

KPIやKGIの設定方法は企業の業種・業態によって異なるが、一例をご紹介しよう。

ZeeM_KPI
Z社のKGI:
全社 売上計画 2,000百万円
部門A 売上計画 1,540百万円
部門B 売上計画  460百万円
Z社のKPI:
全社 会員数 400千人、会員単価 5,000円
部門A 会員数 280千人、会員単価 5,500円
部門B 会員数 120千人、会員単価 3,833円


この表からわかることは、

[1]全社目標のKGI(売上計画 2,000百万円)が未達となっており、その要因は、部門AのKGI(売上未達 △100百万円)が影響している。

[2]部門AのKGI(売上未達 △100百万円)の要因は、KPI(会員数未達20千人)が影響している。

このように、全社目標に対する課題が明確にできるということは、戦略経営にとってとても重要である。また、KPIの設定は、さらに新規会員数、退会者数などの詳細項目の設定も有効である。

会計システムでKPI・KGI帳票を作成するには?

実は、KPI・KGIの帳票作成は会計システムで作成できるのである。正確に言うと作成できる会計システムがあるということである。下記の2つの機能が備わっている会計システムがその対象である。

①勘定科目以外の非会計科目(KPI・KGIなどの項目)を集計できる。

②非会計科目(KPI・KGIなどの項目)も併せて帳票出力できる。

筆者は、長年にわたり、これらの機能を活用して、労力をかけることなくKPI・KGI帳票を多数作成してきた経験がある。

瞬時にKPI・KGI帳票を作成できる会計システム

KPI・KGI帳票を出力する会計システムの必須要件は前述したとおりであるが、「瞬時」に作成できる「ZeeM 会計システム」があるのでご紹介しよう。
ZeeM 会計システムは、非会計科目を含めた会計データベースをBIツールで出力できるため、瞬時にKPIやKGI帳票が作成できる優れものである。また操作性が容易なため、労力をかけず、経験の浅いスタッフでもKPIやKGI帳票が作成できるのである。一度体験してみることをお勧めする。

おわりに

昨今、会計システムは会計情報のみならず非会計情報(KPI・KGI)もインプットでき、アウトプットもできるものがある。必要な戦略経営情報を簡単に作成できる会計システムを活用することは、企業間競争を勝ち抜く一つの有効な手段となっているので、参考にしてみてもいいかもしれない。

引き続き激変の経営環境にある多くの経理部の付加価値向上に寄与できたらと願う。

著者プロフィール

清水 武洋      株式会社RSTANDARD  代表取締役

株式会社RSTANDARD(アールスタンダード)・会社概要
スタートアップ企業から一部上場企業まで幅広く経理業務のアウトソーシング・経理のコンサルティング業務を中心に事業を展開。クライアント先で業務代行を行うだけでなく、低コストかつ最短で高度化した経理部門となるための方策を提案、変革するための支援も行うなど、専門コンサルティング領域にも力を入れている。
クライアントの成長に寄与することを使命として、スローガンである「Re-make The Standard(新たな付加価値を標準化に)」を掲げている。

※本コラムに記載された内容は執筆者個人の見解であり、株式会社クレオの公式見解を示すものではありません。

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