10年後も勝ち残る戦略~面的な経営統合~

2016年1月27日

2016年1月27日

 今後の激変する経営環境に対し、今まで自社単独では出来なかった戦略で立ち向かう手段として、「面的な経営統合」を行うことがあります。他社との差別化、優位性の確保のために既に取り組み始めているところもありますので、そのご紹介をさせて頂きます。

 今から10年後はどうなると予測されているでしょうか。
 予測できる未来として、少子高齢化に伴う労働人口の減少、外国人労働者の増加、インバウンドへの対応、中小企業の海外進出の増加など事業環境のグローバル化、地域間競争の激化、2020年以降の景気悪化等々、10年後は現在とは全く違う経営環境になっていると思われます。
 これまでも経営環境の変化はあり、そのような環境変化に柔軟に対応することが企業経営を存続させる方法でもあるのですが、自社単独で対応するのではなく、新たな経営戦略として「面的に経営統合する」という取り組みが始まっております。

 例えば、食品スーパー業界では、大型店や激安店が地方都市へも出店がなされ、従来から経営されている地元の食品スーパーでは太刀打ちできない状況になっているケースがあります。そのような地方の食品スーパーで、複数の食品スーパー経営会社が共同仕入れ会社を設立して大口仕入れによるコストダウンによる収益向上、その数年後にその共同仕入れ会社を親会社とする株式交換を行ってホールディングス化した、という事例があります。

 また、戸建分譲住宅メーカーの複数企業が経営統合し、その統合企業と地方の木材加工メーカーや製材場との大口ロット受発注形態を構築、輸入材に頼らない住宅建築による他との差別化を推進する戦略を構築したものもあります。

 このような「面的な経営統合」とは、複数の同業企業、サプライチェーンの前後の企業や、地理的に集積している企業などが統合することにより、新たなシナジー効果を生み出し、企業競争力を強化するものです。複数企業が経営統合するというのは、株主や経営者をも統合するために時間を要するものですが、同じ志を持つ複数企業で、業界再編を引き起こすきっかけとなります。

 これから10年後も勝ち残る戦略として、「面的な経営統合」の取り組みも一つの手法となり得るかもしれません。

コラム一覧に戻る

過去の会計士コラム一覧に戻る