事例インタビュー

学校法人 東海大学
システムの運用コストを3分の2に削減するとともに、
業務の効率化により企画立案の強化も実現。



学校法人東海大学は、全国に8キャンパスを展開する東海大学をはじめ、短期大学・高校・幼稚園などの教育機関および各種研究所を有する総合教育機関である。さらに4つの付属病院では、医学部とともに研究・教育・診療を連携させた総合的な医療活動に取り組んでいる。同学では、臨時教職員などを含めると、約1万人の教職員が働いているが、IT基盤の運用・管理を通じて彼らの活躍を支えるとともに、ITを通じて経営戦略の企画・立案に貢献しているのが、経営企画室情報課である。情報課は、20年ほどにわたり給与処理専用のホストシステムを運用し、人事部人事課の給与計算実務を支援してきたが、コスト削減と業務効率化に向けて、2011年6月から『 ZeeM 人事給与 学校法人版 』の運用を開始。システムリプレースしたことで、年間の運用コストは約3分の2に削減。しかも担当者の業務負荷が軽減されたことで、情報課・人事課ともに部門全体での人員配置の見直しが実現し、人材の有効活用につながっている。今後、両課は、いままで以上に積極的に学内に対して提案活動や情報発信を行っていくことで、経営へのさらなる貢献を目指している。

<これまでの課題>
■ホストシステムの運用管理コストの負担が大きな課題となっていた。
■月々の給与処理に人事課・情報課の双方が関与する必要があり、処理待ちなどで作業が非効率になりがちであった。
■経営戦略の企画・立案に貢献するための情報提供が、十分に行えていなかった。

<導入効果>
■導入コストはもちろん、アドオンの活用により改修コストも大きく削減。
■人事課の担当者が直接操作することで、部門間の引き継ぎにともなう処理待ちの時間を解消。
■業務効率化により人員配置の見直しが可能になり、人材の有効活用が実現。



経営企画室情報課および人事部人事課の役割を教えてください。

本学は1942年の創立以来、明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材を育成してきました。
経営企画室情報課は、代々木キャンパス内に設置の法人本部に属し、財務や人事、給与などの業務システムの運用・管理などを担っています。以前は総務部に属していましたが、数年前に設立された経営企画室に移ったことで、経営戦略に基づいた情報戦略を企画・立案し、学園に新たな価値をもたらすことが求められています。
一方、人事部人事課は、各キャンパスの人事担当者や給与担当者と協力しながら、学園全体の人事・給与・福利厚生に関連する業務を行っています。なお、本学は、全国にキャンパスを展開するだけでなく、医学部に付属病院を併設しているため、病院の医師・看護師などの給与計算などもまとめて処理しています。



既存の給与システムには、どのような課題がありましたか?

全国の大学では、経営基盤強化のために経費節減の取り組みが行われていますが、本学も例外ではありません。情報課としても、既存の業務システム全体の見直しを図るなかで、とくに運用コストの大きな給与システムのリプレースを検討することになりました。
というのは、ホストシステム上で稼働している既存の給与システムは、20年以上も前に自前で開発したもので、税制などの変更に合わせて帳票レイアウトの変更などが毎年のようにあり、その度に数百万円の改修コストが発生していました。もちろん改修に際しては、ベンダーとの打ち合わせを何回も行う必要があり、担当者が多くの時間をとられていることも問題でした。
そこで、ホストシステムをサーバーシステムにリプレースしたうえで、パッケージの運用に切り替えれば、大幅なコスト削減が期待できるのではないかと考えました。



どのような経緯でZeeMを選定したのでしょう?

当時、われわれ自身には、ソリューションを選定するノウハウがなかったため、既存システムのベンダーにコンサルティングをお願いし、2009年4月ごろから、いくつか挙がってきた候補のなかに『ZeeM人事給与 学校法人版』が入っていました。
今回のリプレースは、コスト削減が最大の目的でしたので、注目したのはやはり価格面です。既存のCOBOLプログラムをサーバー系に載せ替えるという選択肢も当初はありましたが、毎年のように改修してきたためプログラムそのものが複雑化し、改修の依頼先も固定化せざるをえない状況で、その点でも割高になっていました。
一方、ZeeMは、機能の追加や変更を行う際も、基本システムそのものを改修せずにアドオンの対応が可能です。法制度の改正による基本システム側の改修については、標準保守の中で対応でき、アドオン部分の改修は必要に応じて発生するだけですので、その点でも改修コストを抑えることにつながります。



具体的にどのようなアドオンを利用しているのですか?

運用開始から5年近くたっていますので、必要に応じてさまざまなアドオンを追加していますが、導入当初は「私学共済情報の変更」のアドオンを行いました。異動の発令を基に、学校記号などの私学共済情報を自動で変更する処理について、従来のホストのやり方をそのまま継承することができました。他にも、各キャンパス・機関に配付する給与明細表などの帳票類についてもアドオンで対応しています。



ZeeMの導入はスムーズにいきましたか?

2010年4月にZeeMを導入し、旧システムとの並行稼働を経て、2011年6月から本番運用がスタートしました。
導入後、本番稼働までの間には、クレオマーケティングさんにさまざまな情報を提供していただきましたが、学校法人への豊富な導入実績に裏打ちされた情報だけに、ずいぶんと助かりました。



ZeeMの使い勝手はどうでしょうか?

現在、ZeeMを使って本学の教職員約1万人の給与処理を行っていますが、人事課では、こうした計算だけでなく、人事・給与に関連した各種書類の作成にもZeeMを活用しています。その際に役に立っているのが「任意検索(※)」機能です。例えば「臨時職員の人件費を知りたい」というようなときにも、任意検索を使うことで、臨時職員全員の人件費を簡単に集計することが可能です。
また、処理結果のチェックにも有効です。例えば賞与の支給などの際には、「任意検索」で職種別や雇用形態別に集計しなおすことで、計算が正しいことを確認しています。さらに、法人本部の他部門や各キャンパス・機関の事務室などから、人事・給与関連の情報提供を依頼されることがありますが、そんなときにも「任意検索」を利用して必要なデータを取り出し、スピーディーな回答に努めています。
データベースのテーブルが公開されていることも、ZeeMの魅力の一つです。データの検索条件が複雑なときなどは、AccessでZeeMのテーブルにリンクして処理していますが、人事課の担当者にとっては、日頃から使い慣れているAccessで手早く処理できることも、大きなメリットとなっています。
※任意検索機能とは
『 ZeeM 人事給与 』の任意検索機能は、ZeeMで管理している人事情報、給与情報の中から任意で好きな項目を条件抽出し、画面照会、CSV出力、excel出力ができる標準機能です。特に、データベースのテーブルレイアウトを公開した人事・給与統合システムのため、全ての管理項目を対象に人事情報と給与情報をあらかじめマージされた状態で抽出することができます。経営報告用の統計資料や人員表の作成、他システムとのデータ連携など、データ加工の手間を省き、効率的な人事データ活用を実現します。

左から星野さん、小西さん、米山さん

導入効果をお聞かせください。

まず、ホストシステムをサーバーシステムに切り替えたことで、ハードウェアのリース費が大きく下がりました。ZeeMの保守コストを含め、年間経費で比較すると従来の3分の2ほどになりました。
次に言えることは、処理時間の短縮による業務の効率化です。ホストで管理をしていたときには、情報課でなければできない作業も多く、人事課の担当者は、情報課にいちいち作業を依頼し、その処理が終わるまで待ちの状態になっていました。その一方で、情報課の担当者は、人事課から作業の依頼がある度に、他の作業が中断されてしまう状況でした。
それがZeeMの導入により、ほとんどの作業を人事課の担当者が直接行えるようになったため、処理待ちがなくなりました。情報課も、ZeeMと他システムとの間でのデータ転送などに集中できるようになり、人事課とともに効率的に業務を回せるようになりました。いままでは、処理が集中する時期には時間外の作業で対応することも少なくありませんでしたが、そのようなことも減っています。また、各キャンパス・機関からの処理追加や訂正依頼にも柔軟に対応できるようになりました。



今後の展望についてお聞かせください。

ZeeMの活用により、毎月のルーチンワークは軽減されるようになり、情報課・人事課ともに部門全体での人員配置の見直しが可能になり、人材の有効活用につながっています。
その結果、いままで以上に経営戦略に貢献するための業務の比率が増えています。例えば、「学内の人件費がどれくらいなのか、さまざまな切り口で見たい」といった経営層からのニーズに応えるとともに、法人本部の各部門や各キャンパスの事務室などの人事・給与情報を集約し、より分かりやすい形で可視化していきたいと考えています。
その点では、最近リリースされた「人事情報分析オプション」にも注目しています。データベースのどのテーブルにどんな情報があるということを把握していなくても、必要なデータをまとめて抜き出すことができるので、利用できる人も増えるでしょうし、さらに使い勝手がよくなるのでは、と期待しています。


学校法人東海大学 経営企画室情報課 課長 星野 辰夫 氏

日々のルーチンワークが軽減され、経営企画室の一部門として、ITの側面から経営戦略の企画・立案に貢献できるようになりました。
学校法人東海大学 人事部人事課 係長 小西 千恵子 氏

処理時間の短縮により時間外の作業の削減につながりました。また、各キャンパス・機関からの処理追加や訂正依頼にも柔軟に対応できるようになりました。
学校法人東海大学 経営企画室情報課 米山 裕子 氏

今後、マイナンバーの運用にも対応させていくことで、給与処理のさらなる効率化を進めていきたいと考えています。

<企業情報>
学校法人東海大学
所在地 : 東京都渋谷区富ヶ谷2丁目28番4号
設立 : 1942年
総長 : 松前 達郎
在席教職員:6,881名(2016年5月1日現在)
URL : http://www.u-tokai.ac.jp/
キャンパス一覧:湘南キャンパス / 代々木キャンパス / 高輪キャンパス / 清水キャンパス / 伊勢原キャンパス / 熊本キャンパス / 阿蘇キャンパス / 札幌キャンパス
※本事例の掲載内容は取材時点(2016年6月)のものです。

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